水中花火計画

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【概要】
子供の頃、花火をしていた時の事だった。うっかりバケツに燃焼中の花火を突っ込んだ事があったのだが、なぜか水の中に入っている花火の火がが消えずに燃え続けていたことがあった気がする。その時はそれなりに驚いて騒いでいたのだが、そのまますっかり忘れて過ごした20 余年…ふと思い出し、ちょっと試してみようかと言うのが今回の趣旨である。ついでに子供の頃に「花火って水の中でも燃えるんだぜ〜!」なんて言った僕に対し、「そんなわけねーだろ!」と言いはなち、ちょっとめんどくさい奴扱いした友人達の心にある「常識の壁」なんかも破壊できちゃうかな〜?…なんていうことにもちょっと期待するという壮大な計画でもあるのだ。

【実施日】

2006年8月31日

  え!?夏休みの宿題って、8月31日から始めるものじゃないの??

 

 

【目的】

 今回の実験では、「花火は水中でも燃える」ということと、「どんな花火が水中対応なのか?」を確認してみたい。

 

【用意するもの】

 ・通常の花火セット、その他。

花火(これが無ければ始まらない…)
透明なケース(ガラスの水槽が理想だけど、そのへんは適宜)
趣旨を理解して生暖かい目で見守ってくれる友人(これ大事)
 

 用意した花火は、手持ち数種類。近所のホームセンターとか薬局なんかで売っている一般的なもの。
1000円程度で好みに応じて揃えれば良いだろう。

 

 花火が水中で燃える様をよりビジュアル的にわかりやすくするためにも透明な容器は必須だ。
そんなわけで、数年前にカブトムシを飼育していた箱を用意。
これも当時の物価で数百円程度のものだ。少し小さいが、これで十分だろう。

 

 基本的には一般的な花火グッズ。大人として、花火の後始末をするための容器などは必須だ。

 

【方法】

 まぁ、花火するんだしね。至ってシンプルな方法。

花火を点火→そのまま水の中へ

 

【点火編】

さっそく点火。

 なかなか豪快なやつだ。これを水の中に…

 

 消えた。

 ここまでは想定の範囲内。水の中に火を投じれば消えるものだ。「常識の壁」を打ち破ってくれる花火を求めてどんどん点火→水中へ。

 …おっ!これは良い感じじゃないか!なんか燃えてるっぽい!
※画像をクリックでムービー再生

 

 

 なんか下品な音を立てながら地味に燃えた!はっぱり花火は水中で燃えるのだ!!

結果は下の写真の通り。5種類に試して2種類が生き残った。

※花火別水対応表?

 

 今回使った花火で水中の使用にも耐えられたのは2種類。外側の紙が耐水性っぽいのと、ビニール系のものだった。ちなみに、ビニール系外皮のものは、3回中2回は失敗している。耐水性の紙を外皮に使っているものは100%OKだった。紙の巻き方とか、構造的な問題もあるのだろうか。ところで、これじゃぁ結果としてはいまいち地味な気が…。いろいろ選んだりしなくても、もっとお手軽に出来ないものか。

 そこで、ちょっと追加実験してみよう。

 

【追加編】

 さて、花火が水中でも燃える事が確認できたのは良いが、ちゃんと燃えるのがどの花火なのかいまいち判断がつかない…気がする。 ならば!ちょっとドーピングして、そうでない花火も水中で燃えるようにしてしまえば良いんだ!

そんなわけで、水中で燃える理由を妄想してみた。

※花火が水中でも燃えることに関する妄想(クリックで拡大)

 おそらくこんなところだろう。花火に点火後、火薬自体は発火するが、火薬を包んでいる紙自体が水に濡れて湿気るのではないかと。

 ならば、火薬が水に濡れないように何かで守ってやれば良いのではないのか?

 

 そんなわけで、花火に加工を施す。伝説の工作職人「ノッポさん」があらゆる物を繋ぎ合わせる為に使用したスペシャルツールの「セロハンテープ」でぐるぐる巻きにしてみた。

 

 再度点火→水中へ。 

水が濁って、何がなんだかわからねぇ!!

が、とりあえず燃えた。途中から水が濁りまくって、撮影どころじゃなくなった。全てのものが必ず燃えるというわけでもなく、気休め程度にしかならないものもあった。巻いた素材の問題なのか、巻き方の問題なのか。そのうちそのあたりも検証してみたい。

 

結果は下の写真のようになった。市販状態で火をつけた時の結果と比較してみよう。。

※花火別水対応表?セロハンテープのあり/なしで結果比較

 紙巻きタイプは成功しやすい傾向にあるようだ。外皮がビニールっぽいものは100%成功するようになった。火薬むき出しタイプの花火は気休め程度に燃焼時間が延びた程度で、3秒で火が消えた。結局のところ、基本の構造によるところが大きく、花火自体の体質改善を図るには、もっと手を入れなければいけないということか。

 

 線香花火は当然ダメだった。というか、火薬よりも先にセロハンテープが燃えてしまって、話にならない。そんなことより、手が熱い。

 

【まとめ】

 とりあえずは燃えた。子供の頃の記憶は正しく、決して脳がアレだったとか、夢見がちでめんどくさいタイプの人間な幼少期を送っていたわけではなかったことが証明された!

 ところで、実験をまとめるのに際し、20年前の「花火は水中で燃える事件」の話をちょっとめんどくさい奴のアレな話として処理した友人に今回の経緯と結果を告げたところ、「そんなことあったっけ?」とか言われたよコンチクショゥ!!

 今回はセロハンテープで加工したが、「防水」という観点から見ればグリスなんかを塗っても良いかもしれない。小加工で楽しめる水中花火。暑い夏を涼しく過ごすアイテムのひとつとして、一家にひとつ如何だろうか。実際のところは「花火としてそれで良いのか!?」という気もするが、所謂「まめ知識」として「花火は水中でも燃える」という事を覚えておいて貰えると幸いである。なお、実際に河川や海などで実践した場合、地球に優しくない結果になる可能性があるので、実行は自己責任でお願いしたい。

 

【おまけ】


 ちなみに、ドラゴンは水なんてものともしません。さすが!すごいぞドラゴン!!
ちゃんと沈んでないとか、そういったつっこみは無しの方向で。ちゃんとバラストつけたバージョンも試したもん!撮影し忘れただけだもん!



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